「過眠症って、たくさん眠れていいね」

「過眠症って、たくさん眠れていいね」とよく言われます。確かに、眠ることが難しい方からすれば、過眠症はとてもうらやましいものかもしれません。

でも、「たくさん眠れること」と「覚醒を維持できないこと」は違うんですよ。

人を寝かせる方向の睡眠導入剤(眠剤)は種類が豊富にあります。ジェネリックもたくさんたくさん出ています。でも、人の覚醒を維持する薬は承認されて保険適用があるものは3種類ほどしかありません。睡眠導入剤の種類の豊富さとジェネリックの多さは、過眠症患者からすれば「うらやましい」限りと言えます。

人の覚醒を維持する薬で承認されているのは「モディオダール」「リタリン」「ベタナミン」の3種類です。リタリンとベタナミンは薬価高くない(安い)ですが、モディオダールは300円超えてたりして、とても高いです。リタリンと同成分のコンサータはナルコレプシーや特発性過眠症には保険適用がなく、ADHDに保険適用があります。コンサータの薬価は200円台と高いです。なお、一部海外で承認されている「ピトリサント」は、日本では未承認です。

過眠症と発達障害とてんかんは関連性が高いとされていて、ナルコレプシーや特発性過眠症の診断のほかに発達障害の1つであるADHDの診断も受けてコンサータを処方されている方もいます。

「リタリン」「コンサータ」「モディオダール」は濫用されると危険で、流通に規制がかかっています。処方を受けるためには厳しい要件があります。

「過眠症って、たくさん眠れていいね」って言われると、「たくさん眠ることと、覚醒を維持できないことは違うんですよ。睡眠導入剤はたくさん種類あるけど、覚醒を維持する薬はほんの数種類しかないのよ。もし、薬で副作用とか体質に合わない事情があったら、選択肢がホントになくなってしまうのね。」と言いたくなります。

まぁ、そもそもが違う種類の症状に重い/軽いはないし、比べることではないんですけどね。